PSIONによるインターネット接続(街角公衆電話編)(27/10/2000)


11月に予定されている携帯電話専用赤外線モジュラー「IrGear」の発売に先立ち、その発売を待ちきれないせっかちなわたしは、街角にある赤外線通信対応公衆電話からのインターネット接続を試みた。PSION Series 5mxに標準で付属するメールソフト"Email"によるメールの送受信、そしてPsiWin CD-ROM付属のブラウザソフト "Web"でHP閲覧を試してみた。いずれも拍子抜けするくらいあっさりとうまくいった。コツは通信設定の段階で、[発信音の確認]をオフにしておくこと。あと、懐かしのATコマンドの設定。昔からこれには苦労させられた。

正直なところ最近まで赤外線接続の有効性を信じていなかった。PSIONを使うようになって初めて赤外線接続の便利さを知るようになったのである。物理的に繋がっていないものをどうしても信じられなかったのだ。テレビのチャンネルを変えるときには、さんざん利用しているくせに。

メールソフトは、メールを自動的にダウンロードするのではなく、メッセージを選択した上で取得するようになっている。限られた時間(通信費)と限られたメモリ(PSION Series5mxは内蔵で16MB。なお、メールはCFにも保存できる。)に対する配慮なのか。使い勝手は悪くなく、十分実用に耐えうる。

他方、繋がったときは嬉しかったが、ふとわれにかえると、このウェブ・ブラウザ、ちょっと遅い。研究室や自宅でアクセスするのとはわけが違う。電話ボックスなのだから(もちろん、接続スピードは問題ない。自宅で通常電話回線で利用しているわたしは、これについて贅沢はいうまい)。

あと、一番のネックは赤外線対応公衆電話のある場所を見つけることだ。いわゆる「グレ電」と違い、思いのほか設置数は少ない。したがって、この接続方法は、緊急の場合もしくは携帯電話で接続するまでの過渡的措置ということになりそうだ。


補足(03/11/2000)


10月31日付の「お台場日誌」及び11月02日付の「お気に入り」に事の顛末を書いたが、どうやらやっと安定した通信ができるようになった。NTTのホームページによれば赤外線通信機能付きIC公衆電話は677ヶ所とあったが、最近、徐々に増えてきているようだ。わたしの通勤経路にある浜松町駅のすぐそばに工事中ではあるが、いくつか設置されるようだし、今日アクアシティに行ってみたら一つ確認できた。

今回の通信トラブルの決定的な理由は、初期設定ファイルだと思われる。ソフト同士の関連性がうまく機能していないようなトラブルは、再インストールよりも初期設定ファイルの削除が手っ取り早い。削除の後で改めて設定を行えばよい。

あと、これは決定的なポイントではなかったが、ATコマンドの設定。これをどうやって調べたかを記しておきたい。NTTにヒューマンインターフェイス研究所という機関がある、というより「あった」。この研究所は、NTTが分割してしまったので再編されてしまったが、その名残のホームページ(http://www.hil.ntt.co.jp)がある。詳しいことはわからないが、この研究所がIC公衆電話の開発を行ってきたようだ。このホームページを辿っていくと、この公衆電話の赤外線に関する仕様が詳しくでており、利用可能なATコマンドが記載されている。この文書を丁寧に読んでいくと設定のコツが出ている。


初期化コマンド:AT&F


データ通信初期化コマンド:ATS100=1


というのが結果である。


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