電子辞書を持つのは、やはりその携帯性によるのだろう。まず、できるだけ小さなモノがよい。そうだとすれば、ソニーのDD-IC2050が一番いい。なんといっても名刺サイズは魅力だ。日頃から、書類のほかに小さなハンドヘルド・コンピュータ、携帯電話などを持ち歩いている。できることならこれ以上持ち物を増やしたくない。
必要な辞書は、国語、英和・和英があればとりあえずいい。むしろ、どの辞書を搭載しているかが重要である。とりあえず昔から慣れ親しんできたのは、小学館の国語辞典である。面白さでは「新解さん」でおなじみの三省堂の新明解国語辞典。でも、原稿を書くために使うのだから、真面目に選びたい。できるだけ多くの語彙が収載されているのが望ましい。で、とりあえず広辞苑に照準を合わせてみる。英和・和英辞典に関しては、英和辞典を主に選びたい。大修館書店のジーニアスが使い慣れているものの、収載語彙数では小学館のプログレシブか。高校時代に使っていた開拓社のオックスフォードは気になる存在だけど、きっとマイナーだ。わたしが高校の時の定番は、研究社の英和中辞典だったが、これも定評がある。まぁ、使うならこのあたりだろうか。
このあたりを中心に見ていくと、いくつかのサイトで推薦されていたシャープのPW7500やセイコーのSR8000あたりになるだろうか。ただ携帯性で優位に立つのはソニーだ。しばしば登場するS女史は、このソニーの名刺サイズを持っている。だが、この辞書は検索が遅い。しかし、実際、2月に出たばかりのDD-IC2050は、使ってみると、彼女の辞書よりかなり速くなっているようだ。公称4倍だという。かなり、ソニー名刺サイズに気持ちが動いてきた。その他の辞書は、ちょっと大きくかさばる。広辞苑、英和・和英中辞典そしてマイペディアでとりあえずコンテンツに関する要件はクリアしたといってよい。
若干、ソニーのDD-IC2050で気になるのは、ユーザーインタフェースかもしれない。携帯性はえてしてキー入力のし易さ、閲覧性を犠牲にする。S女史は、自らの辞書の問題としてキー入力を指摘していた。ソニーも"ばか"ではない。きっと問題を指摘する声が多かったのであろう。キー入力の問題点はDD-IC2050において解消していた。
そんなこんなで、最初のインプレッションどおりソニーのDD-IC2050を購入することに決めた。(つづく)