わたしの勤務先でとっているフィナンシャル・タイムスを見て驚いた。"PSIONがコンシューマー市場から撤退"の見出しが躍っているではないか。原因は、PDA市場における競争の激化。利潤を度外視するマーケットの動向から距離を置こうとの判断らしい。たしかに、パーム系の在庫拡大の報道と、それに伴う度重なる値下げの記事。この市場がかなり厳しいものであることは容易に想像できるところだ。
今回の報道は、開発中だったブルートゥース対応のマシンの開発中止がきっかけで出てきた話題らしい。これまでどおり消費者に対するサポートを継続することが確認できたので、一安心だが、1984年以来一貫してキーボードベースのスモール・コンピュータを作りつづけてきた同社のマシンが市場から姿を消すとなると、一抹の寂しさを感じざる得ない。欧州において同社が開発したOS内臓の携帯電話(スマートフォン)が発表され、事業者向け製品は今後とも生産するとのことだから、反応が速く、動作もたいへん安定しているこのOSは今後とも市場に残ることになるだろう。
つくづく、充電式のマシンではなく、単三電池で動くマシンを買っておいて良かった。ハード的にイカレない限り、これからもしばらくは使えるからである。これがきっかけで値が下がっていくようであれば、壊れた時のためにもう一台購入しておいてもいいかもしれない。