[消費者リーダー養成講座]基本コンセプト試案

(慶應義塾大学産業研究所 石岡 克俊)


  1. 期間及び回数:


  2. 日時:


  3. 場所:


  4. 形式:


  5. テーマ及び講師:

    「ITを消費者の武器にする」(*)ゲスト:下田江里子(ニフティ株式会社企画・CS統括部・法務・海外部)(2001年02月10日)


    (*)国民生活センターが最近公表した資料によると、ここ数年徐々にインターネットに関連する消費者被害が増えている。この原因として、いままでに無かったような取引が増えたにも関わらず、取引に対し従来と変わらない姿勢で臨んでいる消費者の姿を垣間見ることができる。IT革命は、わたしたち消費者の選択を広げる意義ある技術の進歩である。しかし、これをうまく使い、わたしたち自身の武器にするには、技術的なことを含めいろいろ知っておかなければならない。本講座では、インターネット取引の現状、被害の実例、そしてこれらに対する企業等の取組みを紹介し、問題の本質とその考え方を検討し、理解することを目的とする。

    「消費生活の安全性を考える―リスク・コミニュケーションの見地から」(**)ゲスト:川島健司(株式会社花王・法務部)(2001年02月24日)


    (**)最近、わたしたちの消費生活の安全性が改めて問われている。このような問題提起の背景には、雪印乳製品の事件、三菱自動車の故障車の事件そしてブリヂストンタイヤ事件など頻発する商品の安全性に対する危機意識とそれらに対する企業の対応に関する不満とがあると思われる。確かに、商品の安全性は古くて新しい問題だが、実はこれらの問題に対する考え方及び対応の方向性は比較的はっきりしているといってよい。他方、わたしたちの日常生活に目を転じてみると、単に「安全性」の問題といっても、明白な形で危険なものは身の周りに必ずしも多いとはいえない。むしろ、わたしたちが本当に考えていかなければならないのは、一見したところ必ずしも危険とはいえないが、「完全に」ないしは「絶対に」安全であるとはいえないモノをどのように考え、それらとつき合っていくか。これが問題なのである。こうしたリスクに対する消費者の一つの選択肢は、生産または販売に消費者が参画・関与するという方法である。これらはすでに生協活動によって実践されている。今一つ消費者が取りうる選択肢は、生産・販売に携わる企業に積極的にアプローチし、生産や商品開発に有意な影響力をもつことである。とりわけ、後者はリスク・コミニュケーションとしても整理することができるかもしれない。現代の消費生活を考えていくうえで不可決で且つ複雑さを増しつつある「安全性」という問題に、企業とどのような関係を保ちつつこれらの問題に対応していくべきかを考えていく。

    「フリー・ディスカッション―消費者を主体とした活動に求められるもの」(***)報告者:石岡克俊(本講座司会兼コーディネーター)(2001年3月10日もしくは17日)


    (***)これまでの2回のディスカッションを踏まえ、これらのまとめと総括を行う。その上で、取り扱ったテーマの整理と今後の講座に対する期待と要望など受講者に自由に語ってもらう。もちろん、議論の呼びみずとしてまとめと総括は司会兼コーディネーターの石岡が報告する。

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